みまた演劇フェスティバル『まちドラ!2017』

 去年の春のこと。ヨムドラ町民チームの稽古が始まった日。稽古終わりに、会館でゆったりしていると、突然の大きな揺れ。その後、それが熊本を震源地とする地震であることを知りました。しかもそれは前震で、その後、本震の大きな揺れが続くとは思ってもみませんでした。
 だんだん明らかになる惨状。何よりも熊本に住む演劇の仲間たちが無事でいるのだろうかと、不安でたまらない日々を過ごしていました。
 何もできることはないけれど、演劇をやっている仲間たちに、せめて「本番がある」という日常を取り戻してもらいたく、熊本のゼロソーに「まちドラ!」のプレ公演として井上ひさしの「父と暮らせば」を上演してもらいました。そして集まってくださったたくさんのお客さん。ほんとうに演劇という場所が、人と人とをつなぐ大事な場所だと感じた瞬間でした。
 さて6年目の「まちドラ!」です。今年は、そういうわけで熊本のみなさんに、たくさんおいでいただくことにしました。「いま、ここに、みんながいて、笑っている」ただその景色だけがあれば、ほんとうに祝福すべきことなのだと思うのです。だから、その日、みんなで笑いましょう。小さなドラマに出会い、おいしいものに出会い、そして素敵な人たちに出会う、そんな一日を、一緒に過ごしましょう。心よりお待ちしております。
まちドラ!フェスティバルディレクター
永山智行(劇団こふく劇場)


劇作家・演出家。こふく劇場代表。1967年生まれ。1990年、劇団こふく劇場を結成、三股町と門川町を拠点に活動。演劇ワークショップ、町民参加作品の創作などの教育・普及活動、演劇祭への参加などを通じた他地域との交流活動も積極的に行っている。『so bad year』で第2回AAF戯曲賞受賞。2006年より約10年、宮崎県立芸術劇場の演劇ディレクターも務めた。

プレドラ!
—プレドラマ—

まちドラ!の一週間前にまちなかの劇場・小倉邸にて、熊本の「たんじぇりんね」が『桃と詩えば。』を上演します。明治初期に建てられた古民家・小倉邸でお芝居を観て、素敵な時間を過ごしませんか?

『桃と詩えば。』
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たんじぇりんね

5/20]19:00開演
5/21]11:00開演・15:00開演

今より少し昔の話。
歴史になるよりもちょっとだけ今の話。
詩う娘は「うた」を捨てた。山の娘は文字を知らなかった。一度見合いをしただけの相手に手紙を送り続ける山の娘。文字が書けない娘は、「女郵便屋さん」に代筆を頼む。
山の季節が移ろうごとに、娘たちの「夢」も少しずつ形を変えて行く。

カクドラ!
—書くドラマ—

ー体験型戯曲講座ー
90分で「せりふ」書いてみる?

5月26日[]19:30

戯曲とは「演劇の台本」のこと。短い会話をつないで「せりふ」にする”体験型戯曲講座”です。90分で自分だけの『ドラマ』を書いてみませんか?書き上げた作品は、「まちドラ!」期間中、参加俳優たちが声に出して読んでくれる、まことにラッキーな講座です。

ヨムドラ!
ー読むドラマー

☆みまた町民!×実力派演出家!
 + 
★九州屈指の劇団・ユニット!

5/27] ~ 5/28

2016年のヨムドラ!の様子

毎年恒例の戯曲講座「せりふ書いてみる?」。2016年に、この講座で生まれた短編作品をリーディング作品として上演します。今年も、公募で集まった町民チームが九州の実力派演出家とともにつくる3作品と、九州屈指の劇団・ユニットが演じる3作品の計6作品を、まちんなか(街中)の特設3劇場を歩きながらお楽しみいただけます。毎回大好評の「まちドラ!ツアーコンダクター」が今年も登場します!

ミルドラ!
—観るドラマ—

文化会館では優れた演劇作品を招へいして上演します。
最後のシメは「ミルドラ!」で。

『はたらいたさるの話』

劇団きらら〔熊本〕

5/27]19:00開演
5/28]16:00開演

—「とにかく普通の人の真似をしてみよう。そして普通の幸せ目指そう!」
ある日突然、スーパーの万引きGメンとして働くことになった40女・エリカ。世間との違和感に限界を感じていた彼女が、人生の寄り道地点で出会う人々によって生来のパワーを取り戻して行く。家族から離れた娘、解雇通告された女、定住できない男。いつのまにか「普通」から外れてしまった面々が、「普通の幸せ」目指して懸命に倣う社会派コメディ。

クロストーク!

まちドラ!2017フィナーレ・トーク

5月28日[
ミルドラ!『はたらいたさるの話』終演後

2016年クロストーク!の様子

■語る人/『まちドラ!2017』に集ったいろんな人たち
■会 場/わが町の劇場(三股町立文化会館・ホール)
■料 金/無料(申し込みは不要です)

九州各地からお客さま、演劇人たちが集結し語りあう、めったにない機会!いまを、これからを、それぞれのまちのことを、『まちドラ!2017』を振り返りながらを締めくくっていただきます。

大人気!まちのどこかに『まちCafé』オープン

毎年大好評、みんなの広場『まちCafé』。今年も、まちのどこか…木陰のあたりにオープンします。運営は「キャンドルナイト♡みまた」で知られる「えきにぎ」の皆さんです。軽い飲食のほか、いろんな雑誌類から気軽な読書も楽しめます。屋外なのにごろんと横になれるかも。お弁当持参の方は食事としてもご利用ください。
緑の木陰にほっとして、あれもこれもで、なんだか楽しくなる『まちCafé』、です。

※会場にはゴミ箱を設置しておりません。
ゴミのお持ち帰りにご協力ください。

まちドラ!をもっと楽しんでいただくために
劇場間の距離はそれぞれ徒歩5~10分。風に吹かれながらお芝居の余韻やワクワクをお楽しみください。



【おすすめの準備品】
・飲み物
・歩きやすい靴
・帽子
・タオル
・マイバック
・歩きやすい格好
・羽織れるもの
ツアーコンダクターがご案内!!

一人でお越しの方も、初めての方も、迷った方も大丈夫!『ツアーコンダクター』が次の劇場までご案内いたします。移動に不安のある方はお気軽に各劇場のスタッフへお声掛けください。


【27日・28日】
 神水流じん子
劇団25馬力
 中村大介
劇団25馬力

【28日のみ】
 高野桂子
PUYEY
 五島真澄
PUYEY
 

予約チケットの受け取りは「ご覧になる劇場」で
公演当日、予約チケットは各特設劇場でお受け取りいただけます。ご覧になる公演の劇場へ、直接お越しください。
駐車場
わが町の劇場〈三股町立文化会館〉
南側・西側駐車場〈400台収容〉
チケット・予約お問い合わせ
三股町立文化会館【℡ 0986-51-3462】

受付時間/9:00~17:00